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2024年11月05日 韓国 万引きの濡れ衣? 警察の捜査受け、地元では罪人扱い

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 【08月15日 KOREA WAVE】韓国の大型スーパーで買い物中に窃盗の容疑をかけられた女性が、警察の厳しい捜査を受け、地域社会で犯罪者として扱われるという事件が発生した。

 韓国の放送局JTBCの番組「事件班長」によると、情報提供者の男性の自宅に先月3日、突然3人の刑事が訪れ、妻に対し「警察に出頭するように」との指示があった。大型スーパーで発生した窃盗事件に関して、妻が有力な容疑者とされた。

 盗まれたとされる品物は、チーズケーキ2個、エビ餃子2袋、キムチ餃子2袋で、総額7万7000ウォン(約8500円)相当である。妻はその日スーパーを訪れたことは認めたが、窃盗は否定した。妻は警察で約2時間にわたり取り調べを受けた。

 男性は、妻がそのような行為をするとは考えにくく、無実であることを証明するため、妻と共にスーパーを訪れた。スーパーのセキュリティチーム長は、妻が個人のバッグに品物を入れて出ていく姿が防犯カメラに映っていると説明した。しかし、男性夫婦が防犯カメラの確認を求めたところ、チーム長は「防犯カメラには何も映っていない」と言葉を翻した。

 その後、店長が防犯カメラを確認し「通報に値する映像であった」と述べたが、妻が「自分が盗んだものを見せてほしい」と要求しても、防犯カメラの映像は提示されなかった。

 男性によれば、警察は妻について厳しい捜査を続け、刑事は男性のマンションに7回も訪れ、妻の写真を近隣住民に見せて尋問を続けた。この結果、妻は地域社会で罪人として扱われ、極度のストレスを抱えることになったという。

 最終的に、妻は不起訴処分となり、無実が証明されたが、男性はなぜ妻が窃盗犯として疑われたのか納得できず、再度スーパーを訪問した。男性が「なぜ何の連絡もなかったのか」と問いただしたところ、スーパー側は「連絡先がなかったため」と説明し、さらに「疑わしい状況があったために通報した」と述べたが、防犯カメラにはそのような場面は確認されなかった。

 男性は「このような被害者が今後出ないようにするために情報提供を決心した」と述べ、スーパー側の対応に強い不満を表明した。

<8/15(木) 15:03配信 KOREA WAVEより>


 韓国における万引きの発生度合や警察の捜査方法がどのようなものか分かりませんが、常習犯ではない(とは思えない)容疑者1名に対して、3人の刑事が自宅を7回も訪れ、出頭させて2時間取調べを行い、また近隣住民に容疑者の写真を見せて捜査するという一連の流れ自体がおかしいように感じます。

 万引き(窃盗犯)を軽視するつもりはありませんが、刑事3人が関わるような犯罪ではなく、もっと注力すべき別の事件があるように思えます。


 韓国ドラマを見ていると、警察、検察、裁判所の腐敗・汚職・不正の場面がよく描かれます。

 また、財閥企業の会長や社長が金や権力を使って、脅迫・誘拐・暴行・隠ぺいなど相手を貶める場面は、どのドラマでも必ずと言ってよいほど描かれ、韓国社会ではこのようなことが本当に行われているのかと驚くことがあります。

 ただ、あくまでもドラマの世界であり、実際にはそんなことは行われていないと思っていましたが、この記事を読むとそうでもない気がしてきました。


 被害者のスーパーでは日頃から万引き被害に苦しんでおり、容疑者が常習犯であると勘違いして警察に通報した、ということも考えられます。

 いずれにせよ防犯カメラはこのような事態で第三者が客観的に確認できることも想定した上で設置するはずです。

 警察にも、容疑者にもその映像を見せられないのなら、スーパー側の盗るところを見たという証言しか証拠がないことになります。

 これでは容疑者の犯行を確定させることにはならないでしょう。


 日本においても著名人が起こした暴行事件が、最終的に不起訴になるケースが度々あり、最近でも話題になりました。

 不起訴の理由としては、嫌疑不十分、起訴猶予(示談含む)、告訴の取り消しなどが挙げられるようですが、暴行事件を起こしても不起訴(無罪)というのは、被害者からすれば到底納得できない結果のように思えます。

 日本の刑事裁判では99.9%が有罪と言われますが、これは日本の検察官が特別優秀であることを示す数字ではなく、検察が勝てないと思う裁判は不起訴にして行わず、有罪率を下げない(負けない)ようにしているという意見がありました。

 それが結果として検察への不信につながっているというものでしたが、私も個人的にそう思います。

 

 犯罪の被害者は弱者であり、頼りにできるのは警察、検察、裁判所です。

 この3者への不信が強くなれば、犯罪への抑止力が下がり、対犯罪への力自体が弱まると言えます。

 犯罪者にとって犯罪を犯しやすい環境に近づくことになり、そうさせてはいけません。

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