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コラム

2025.09.08

AHDカメラは防犯に最適か?―IPカメラとの比較

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貴社にオススメの防犯カメラを設置するための無料診断いたします。

防犯カメラを導入しようとすると、必ず耳にするのが 「AHD」「IP」 という言葉です。
しかし、多くの方にとって「何がどう違うのか?」は分かりにくいものです。見た目はどちらもカメラ、映像もきれいに映る――では何を基準に選べばよいのでしょうか。

防犯の目的はただひとつ、「泥棒に嫌がられる環境をつくること」 です。どんなに高性能でも、肝心な時に映像が残らなければ意味がありません。
そして、その判断を誤らないためには、専門家による防犯診断を受け、自社の環境に合ったカメラを選ぶことが重要です。

1. AHDカメラとIPカメラ配線方式の違い

AHD(Analog High Definition)カメラ

AHDとは「アナログ高精細」を意味し、従来のアナログカメラ方式を進化させた規格です。アナログの安定性を保ちながら、フルHD以上の高解像度を実現できるのが特徴です。

AHDカメラは「同軸ケーブル」という、テレビのアンテナ線に似た太めの線を利用します。カメラとレコーダーをこのケーブルで直接つなぐだけで、電源を入れればすぐに映像が映ります。途中に特別な機器を挟む必要がなく、シンプルで直感的に理解しやすい仕組みです。
「つなげば確実に映る」――この安心感こそが、AHDカメラの大きな強みです。

IP(Internet Protocol)カメラ

IPとは「インターネット通信規格」を意味し、カメラの映像をデータとしてネットワークに流す方式です。パソコンやスマートフォンと同じルールで通信するため、柔軟なシステム構築や遠隔監視に強みがあります。

IPカメラは「LANケーブル」を使用しますが、カメラとレコーダーをケーブルで直結しても映像は映りません。映像データは一度スイッチングハブやルーターといったネットワーク機器を経由し、そのうえでレコーダーに届けられます。つまり、カメラ・ハブ・ルーター・レコーダーといった複数機器が連携してはじめて映像が表示される仕組みです。

柔軟性の高さは魅力ですが、導入時には「IPアドレスの設定」など専門的な知識が必要です。パソコンに慣れていない方にとっては、「接続しても映らない」「設定が複雑」といったハードルになる場合があります。

2. AHDカメラとIPカメラの基本的な違い(レコーダー利用を前提)

項目AHDカメラ(アナログHD方式+レコーダー)IPカメラ(ネットワーク方式+レコーダー)
配線可能な長さ同軸ケーブルで約300m(増幅器を使えばさらに延長可能)LANケーブルは約100mまで(延長はハブやPoE機器が必要)
設定の容易さレコーダーに接続すれば映像が映る、設定は最小限IPアドレス設定やネットワーク構築が必要
画質HD(2メガ=フルHD)に加え、4メガ・5メガモデルまで対応HD~4K(約8メガ)まで幅広く対応
安定性ネットに依存せず安定、遅延なしネット環境に左右され、遅延や途切れの可能性あり
既存環境での導入既存の同軸ケーブルを流用できるため、入替が容易で低コスト既存配線を使えないため、LAN工事が必要
新規導入時配線がシンプルで工期が短い。小規模施設に適するネットワーク構築と合わせて導入可能。大規模システムに適する

3. 項目ごとの解説

配線可能な長さ

AHDカメラは同軸ケーブルで最大300m程度まで配線可能で、増幅器を使用すればさらに延長できます。工場や広い駐車場など、長距離配線が必要な現場に強みを発揮します。
IPカメラのLANケーブルは100mが上限であり、これを超える場合はハブやPoE機器を追加する必要があり、コストや管理の手間が増します。

設定の容易さ

AHDは「レコーダーに接続すればすぐ映る」仕組みで、特別な知識を必要としません。機器交換や追加も容易で、現場担当者でも直感的に扱える点が大きな魅力です。
IPカメラはネットワーク設定が前提であり、導入時に専門業者の支援が必要となるケースが多くなります。

画質

AHDはHD(2メガ=フルHD)に加え、4メガ・5メガモデルまでラインアップされています。これにより、アナログの安定性と高解像度を両立できます。
IPカメラはHDから4K(約8メガ)まで対応可能で、大規模な監視や解析に強みを持ちますが、実務的な防犯用途であればAHDの4~5メガで十分な画質を確保できます。

安定性

AHDはネットワークに依存しないため、映像遅延や途切れがほとんどなく、録画が確実に残ります。防犯の基本である「止まらない監視」を実現します。
IPカメラはネットワーク環境に左右されるため、遅延や途切れが発生する可能性があります。

既存環境での導入

既存のアナログカメラから更新する場合、AHDは既存の同軸ケーブルを流用でき、入替が容易でコストも抑えられます。
IPカメラはLAN配線が必要となるため、既存環境をそのまま活かすことはできません。

新規導入時

新規設置では、小規模な施設や短期間での稼働を求める現場にはAHDが適しています。配線がシンプルで工期が短いからです。
一方で、大規模なオフィスや複数拠点をネットワークで一元管理する場合は、IPカメラの拡張性が有利に働きます。

カメラの形(種類)の違いに関しては

屋外防犯カメラの種類と選び方|最適な形とは?の記事をご覧ください。

4. おすすめのAHDとIPの防犯カメラ

AHD(Analog High Definition)

  • VHC-HC40WAH
    → 超高感度で暗闇に強いモデル。照明が少ない倉庫や夜間の敷地でも「真っ暗でも映る安心感」を提供します。
  • VCC-WC20AH(屋内用)
    → 広角レンズで一度に広い範囲を映せる屋内専用モデル。店舗やオフィスの出入口など、「死角を作りたくない屋内環境」に最適です。
  • PTZ-IR2036AH
    → 光学36倍ズームと赤外線照射により、300メートル先の遠くまではっきり確認できるモデル。広大な駐車場や工場敷地の監視に力を発揮します。

VHC-HC40WAH

IP(Internet Protocol)

  • NAC-IR90i
    → 全方位を高解像度で映せるモデル。天井に1台設置すれば360度をカバーでき、ホールや広間で「見逃しをなくす」監視が可能です。
  • NPTZ-2210V(屋内用)
    → 屋内用で光学10倍ズームを備えた高性能モデル。遠隔操作で細部を拡大できるため、商業施設やオフィス内での詳細確認に適しています。
  • NHC-IR80T
    → AI機能を搭載した4K対応モデル。人や車両を識別して、警戒すべき動きを自動で見分けられるため、より高度なセキュリティを実現します。

NHC-IR80T

まとめ ― 専門家による診断が最も確実

防犯に求められるのは、最新技術ではなく「映像を確実に残すこと」です。
AHDカメラは長距離配線・安定稼働・既存配線の活用に強みがあり、IPカメラは多機能・高解像度・遠隔操作に優れています。

しかし、最適な選択肢は現場ごとに異なります。「うちにはどちらが合うのか」 を判断するためには、専門家による防犯診断を受けることが一番の近道です。

私たちは、現場調査を行い、経営者様の環境に合った「泥棒に嫌がられる防犯システム」をご提案いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。

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基礎(幹)は [防犯とは?セキュリティハウスの「狙わせない防犯」の考え方]、

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