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2017年01月30日
中外日報(平成29年1月25日)「防犯ズームイン(29)」(弊社提供連載)
犯罪者の心理に基づき抑止
寺社に侵入し、盗難・放火・損壊などを企てようとする者は日々その機会をうかがっている。今回は「セキュリティハウス・センター」運営本部で防犯システムの構築に携わる植村光代さん(総合防犯設備士)に、防犯システム導入に関するポイントを聞いた。同社は日本最大級の防犯・防災のプロ集団のネットワークを運営する。
侵入を企てようとする者は犯罪行為を「安全」かつ「容易」にするため、日常的に下見することが多いという。植村さんは「『見せる防犯』によって、侵入を諦めさせることが重要です」と話す。
外周警備用の赤外線センサーや防犯カメラは基本的に、拝観者が気にならないよう「隠蔽配線」をして目立ちにくく設置されるが、下見をする犯罪者にとっては脅威の存在として目につく。犯罪者は人目についたり、自身の犯罪行為を記録されることを嫌がるため、警戒システムや防犯カメラの存在により抑止効果が働くという。
実際に侵入しようとする者に対しては、威嚇・撃退のシステムが必要となる。同センターが推奨する「自主機械警備システム」では、防犯カメラ、センサーなど各種防犯機器を連動させ、侵入を検知すると同時に不審者を光と音などを用いて威嚇、退出させる。
植村さんは「逮捕者を調査した警視庁の資料によると、犯罪防止4原則である目・音・光・時間を犯罪者は嫌がります。具体的には、犯行時間が5分以上かかることを嫌がり、光と音にも敏感です。音と光で威嚇することで被害を最小に抑えることができます」と自主機械警備システムの有効性を語る。
同社のネットワークには現在、北海道から沖縄の138社が参加し、公共施設や一般企業、寺社向けに防犯システムを提案・納入している。
問い合わせは同センター「SHネットワーク運営本部」∥075(584)6600∥まで。
(写真説明)
一見しただけでは、気付かない自主機械警備システム。
しかし犯罪を企てようとする者にとっては脅威となる