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2017年07月04日
中外日報(平成29年6月30日)「防犯ズームイン(34)」(弊社提供連載)
不審者侵入未然に防止
防犯システム効果実感
岡山県瀬戸内市の高野山真言宗静円寺は、奈良時代に行基が創建したと伝えられる古刹で、境内には岡山県の重要文化財に指定されている本堂や多宝塔がある。
戦国時代に建造されたとされる現在の本堂は、桁行・梁間とも各5間の広さで、妻飾りの豪華な装飾などから往時の隆盛が偲ばれる。
盛時には30坊以上あったとされる塔頭寺院は現在、光明院・安楽院・地蔵院の3院のみとなり、静円寺を護持している。管理は各院が2年交代で行っている。
人が常駐していない同寺にとって、火災や防犯対策の重要度は高い。文化財を有していることなどからも、昼夜問わず警戒を怠ることができない。その対策として、3院は、同寺を見守る防犯ネットワークを構築している。
20年前の防犯センサー設置に始まり、火災報知機を加えるなどして防犯体制を強化してきた。建物内に設置されたセンサーで異常を検知すると3院にワイヤレスで通報するシステムを構築。さらに3年前には、新しく防犯カメラシステムを設置し、異常が発生した場合、遠隔で現場を確認できるシステムを構築した。
つい最近、不審者の侵入を未然に防ぐことができた。防犯カメラに映った不審者の映像はしっかりと録画され、警察に提出することもできた。あらためて防犯システムの効果を実感したという。
全国的な課題である無住寺院の防犯対策の一例となりうる事例だ。
同寺のセキュリティーシステムは岡山市中区のセキュリティハウス岡山(小野真人社長)が手掛けた。同社は、京都市山科区のセキュリティハウス・センターが全国展開する防犯機器専門ネットワークに加盟。ネットワークには現在、全国の138社が参加している。
問い合わせはセキュリティハウス・センター「SHネットワーク運営本部」∥075(584)6600∥まで。
(写真説明)
奈良時代創建の静円寺。県の重要文化財に指定される建造物がたたずむ